あなたは、
- HSPである自分は社会福祉士に向いているのか知りたい
- HSPの人が社会福祉士に向いている理由を知りたい
- 自分が社会福祉士に向いているとしたら、未経験からでもなれる方法を知りたい
とお考えではありませんか?
HSP(Highly Sensitive Person、「非常に繊細な人」という意味)の傾向にある人は、感受性が強く、環境や人の言葉に影響されやすい特性があります。
そのため、HSPである自分は社会福祉士として働いていけるのか不安に思いますよね。
結論から言うと、HSPは社会福祉士に向いています。
HSPに社会福祉士が向いている理由は、以下の6つです。
- 共感力が高いから
- 人を喜ばせることが好きだから
- 少しの変化でも気づきやすいから
- 現状に満足しないから
- HSPであることに自信を持てるから
- 慎重に取り組めるから
この記事を読めば、HSPが社会福祉士に向いている理由を知って働くうえでの悩みを解決でき、社会福祉士として働いていく決心がつくでしょう。
また、未経験でも社会福祉士に転職するコツがわかるので、今後の参考になりますよ。
この記事では、
1章でHSPに社会福祉士が向いている6つの理由
2章でHSPが社会福祉士として働くときのお悩み&解決策
3章でHSPが社会福祉士の仕事で悩んだらすべきこと5つ
4章でHSPでも未経験から社会福祉士に転職するコツ
5章で社会福祉士として働いていた筆者の転職体験
について、詳しく解説します。
この記事を読んで、あなたもHSPを生かして社会福祉士として働きましょう。
1章:HSPに社会福祉士が向いている6つの理由
自分はHSPで繊細な気質を持っているけれども、社会福祉士に向いているのだろうかと不安になりますよね。
結論から言うと、HSPは社会福祉士に向いています。
HSPに社会福祉士が向いている理由は、以下の6つです。
- 共感力が高いから
- 人を喜ばせることが好きだから
- 少しの変化でも気づきやすいから
- 現状に満足しないから
- HSPであることに自信を持てるから
- 慎重に取り組めるから
それぞれ説明します。
1-1:共感力が高いから
HSPに社会福祉士が向いている1つ目の理由は、共感力が高いからです。
想像力が飛び抜けて高いHSPは、周りの人の感情を想像して自分の気持ちに重ね合わせます。
利用者の気持ちを自分のことのように感じ、利用者に寄り添えるHSPは、社会福祉士に向いていると言えます。
1-2:人を喜ばせることが好きだから
HSPに社会福祉士が向いている2つ目の理由は、人を喜ばせることが好きだからです。
自分より他の人を優先して考えられるHSPは、自分の影響で利用者を喜ばせられると喜びを感じます。
人の役に立った経験を自分のエネルギーにして、また頑張ろうという気持ちになれるでしょう。
1-3:少しの変化でも気づきやすいから
HSPに社会福祉士が向いている4つ目の理由は、少しの変化でも気づきやすいからです。
HSPは、いつも相手の感情の動きや状況を見ているため、いつもと違う反応や状況だとすぐに気づき、行動を起こせます。
他の人には気づけないちょっとしたことでも、HSPには違和感として残るため、利用者の支援において重大なトラブルを回避できるでしょう。
1-4:現状に満足しないから
HSPに社会福祉士が向いている4つ目の理由は、現状に満足しないからです。
「利用者にとって、より良い支援方法はないか」と常に考えており、全力で取り組めます。
自分の能力をフルに使い、利用者を支援できるでしょう。
1-5:HSPであることに自信を持てるから
HSPに社会福祉士が向いている5つ目の理由は、HSPであることに自信を持てるからです。
社会福祉士を含む福祉職は、豊富な知識と細やかな配慮をもって支援を進めます。
ときには、利用者から感謝されることもあります。
そのようなとき、HSPはその感謝をエネルギーに変えてまた取り組めるため、社会福祉士に向いていると言えるでしょう。
1-6:慎重に取り組めるから
HSPに社会福祉士が向いている6つ目の理由は、慎重に取り組めるからです。
社会福祉士の業務は利用者の難しい心の問題や家族関係に踏み込むこともあるため、慎重な対応が必要です。
利用者の気持ちを推し量りながら対応できるHSPは、社会福祉士に向いていると言えます。
2章:HSPが社会福祉士として働くときのお悩み&解決策
HSPはその特性ゆえに、社会福祉士の業務においてもさまざまな部分で悩みが生まれやすいと言えるでしょう。
そこでこの章では、HSPが社会福祉士として働くときのお悩みや解決策を説明します。
HSPが社会福祉士として働くときのお悩みや解決策は以下の6つです。
- 多くの人と接して気疲れしてしまう
- 細かいことばかりが気になってしまう
- 物事をなかなか決められない
- 人の痛みが自分の痛みになってしまう
- プライベートとの切り替えが難しい
- 周りの仕事のやり方に左右されてしまう
それぞれ説明します。
2-1:多くの人と接して気疲れしてしまう
HSPが社会福祉士として働くときのお悩みの1つ目は、多くの人と接して気疲れしてしまうことです。
社会福祉士は利用者のサービス調整など、人の間に立つ機会が多い職業です。
ときには、難しい提案をしたり交渉をしたりするため、人の気持ちを察しやすいHSPは気疲れしてしまうこともあります。
そのようなときは、周りの人から離れて一人で過ごし、自分を労わることも必要になってくるでしょう。
2-2:細かいことばかりが気になってしまう
HSPが社会福祉士として働くときのお悩みの2つ目は、細かいことばかりが気になってしまうことです。
HSPは慎重に物事を進めるため、その過程で細かい部分ばかりが目について忘れられないことがあります。
「他人はそれほど気にしていない」と割り切り、ときには緩く考えることも必要なのではないでしょうか。
2-3:物事をなかなか決められない
HSPが社会福祉士として働くときのお悩みの3つ目は、物事をなかなか決められないことです。
HSPの特性のひとつとして、常にリスクを考えて行動することが挙げられます。
しかし、リスクを意識しすぎると、何も決められなくなってしまいます。
いつも考えすぎてしまうHSPは、ときにはあまり考えず、あえていきなりチャレンジしてみることも必要なのではないでしょうか。
2-4:人の痛みが自分の痛みになってしまう
HSPが社会福祉士として働くときのお悩みの4つ目は、人の痛みが自分の痛みになってしまうことです。
人に寄り添えるHSPは、人の気持ちを考えようとするあまり、心の痛みにさえも反応してしまいます。
とくに、社会福祉士の業務では、利用者の辛い状況や訴えに胸が痛むこともあるでしょう。
利用者と自分は別の人間であり、別の人生があると意識することが大切です。
2-5:プライベートとの切り替えが難しい
HSPが社会福祉士として働くときのお悩みの5つ目は、プライベートとの切り替えが難しいことです。
利用者の辛い状況を聞いた後に、プライベートで楽しい時間を過ごすのは誰でも難しいと感じますよね。
感受性の強いHSPだとなおさら、難しく感じてしまいます。
好きな音楽を聴いたり、美味しいものを食べたりするなど、プライベートの時間に移行しやすいきっかけを作っておくと良いでしょう。
2-6:周りの仕事のやり方に左右されてしまう
HSPが社会福祉士として働くときのお悩みの6つ目は、周りの仕事のやり方に左右されてしまうことです。
社会福祉士の業務は、利用者の支援の過程で他の人と仕事をする機会が多くなります。
周りと仕事を進めるペースが異なっていたり、周りの人の態度が悪かったりすると気になり、いつもの調子で仕事を進められなくなってしまいます。
周りと協調することは大切ですが、すべてを合わせる必要はないと割り切り、「自分には自分の仕事の進め方がある」と気楽に考えましょう。
3章:HSPが社会福祉士の仕事で悩んだらすべきこと5つ
社会福祉士の仕事は人と人との繋がりが主体となるため、HSPは業務中に悩むことも多いでしょう。
そのような状況での対処法について解説します。
HSPが社会福祉士の仕事で悩んだらすべきことは、以下の5つです。
- 自分の存在価値=仕事ではないと意識する
- プライベートと仕事を分けて考える
- 専門性を上げるために資格を取る
- 労働環境を変えるため違う職場に移る
- 自分に合わないと感じるなら転職する
それぞれ説明します。
3-1:自分の存在価値=仕事ではないと意識する
HSPが社会福祉士の仕事で悩んだらすべきことの1つ目は、自分の存在価値=仕事ではないと意識することです。
仕事に情熱を注ぎすぎると、自分の存在を仕事に求めてしまい「仕事がうまくいかない=自分はダメな存在」と間違った方向に考えがちです。
仕事で自分を否定する必要はないと意識すると良いでしょう。
3-2:プライベートと仕事を分けて考える
HSPが社会福祉士の仕事で悩んだらすべきことの2つ目は、プライベートと仕事を分けて考えることです。
社会福祉士は、ときには何十人もの人と接することもあります。
すべての人の悩みや困りごとを自分の生活まで持ち込んでいては、自分が潰れてしまうでしょう。
「人は人、自分は自分」と考えて、プライベートでの自分を守ることも必要です。
3-3:専門性を上げるために資格を取る
HSPが社会福祉士の仕事で悩んだらすべきことの3つ目は、専門性を上げるために資格を取ることです。
勉強することで新しい視点が手に入り、業務の面でもパワーアップできたり、気分転換にもなったりして精神面でも良い影響があるでしょう。
3-4:労働環境を変えるため違う職場に移る
HSPが社会福祉士の仕事で悩んだらすべきことの4つ目は、労働環境を変えるため違う職場に移ることです。
福祉職はあらゆる分野で活躍しています。
社会福祉士の相談業務においても、高齢者や障がい者、児童などさまざまな分野があり、各職場によって勤務時間や人間関係などの労働環境は変わります。
社会福祉士として働くことで悩んだら、そうした点を踏まえて職場を変えてみることもひとつの手です。
3-5:自分には向いていないと感じるなら転職する
HSPが社会福祉士の仕事で悩んだらすべきことの5つ目は、自分には向いていないと感じるなら転職することです。
社会福祉士の業務は、自分の体力的・精神的な安定あってのものです。
自分の状態が不安定では、他の人に対しての支援も難しくなるでしょう。
自分には向いていないと感じ、体力的・精神的な負担で辛いと思うなら、思い切って転職することも必要です。
4章:HSPでも未経験から社会福祉士に転職するコツ
自分はHSPだけれども、社会福祉士に向いているのであれば、これから目指してみたいという方もいるでしょう。
そこでこの章では、未経験から最短で社会福祉士に転職するコツを紹介します。
HSPでも未経験から社会福祉士に転職するコツは、以下の2つです。
- 受験資格を満たして社会福祉士国家試験に合格する
- 転職サイトではなく転職エージェントを活用する
それぞれ説明します。
4-1:受験資格を満たして社会福祉士国家試験に合格する
未経験で社会福祉士に転職するコツの1つ目は、受験資格を満たして社会福祉士国家試験に合格することです。
社会福祉士資格取得のためには、決められたルートを経て受験資格を得たうえで、国家試験に合格することが必要です。
学歴・実務経験によって資格取得ルートは12通り考えられます。
最短の取得ルートは、学歴や相談援助の実務経験がどのくらいあるかによって変わり、学歴ごとに大きく分けられます。
学歴ごとのルートは以下の3つです。
- 大卒から社会福祉士になる
- 短大卒から社会福祉士になる
- 高卒・中卒から社会福祉士になる
それぞれ説明します。
4-1-1:大卒から社会福祉士になる
大卒から最短で社会福祉士になる方法は、表のとおりです。
社会福祉士受験資格を得るには、指定する科目を履修している必要があります。
福祉系大学を卒業していても、基礎科目のみの履修であれば、短期養成施設で必要なカリキュラムを履修しましょう。
4-1-2:短大卒から社会福祉士になる
短大卒から最短で社会福祉士になる方法は、福祉系短大等を卒業している場合と、一般短大等を卒業している場合の2通りに分けられます。
まず、福祉系短大等を卒業して最短で社会福祉士になる場合は表のとおりです。
さらに、一般短大等を卒業して最短で社会福祉士になる場合は表のとおりです。
一般短大を卒業している方が社会福祉士を目指す場合は、一般養成施設で必要なカリキュラムを履修したうえで、相談援助の実務経験を積む必要があります。
4-1-3:高卒・中卒から社会福祉士になる
高校卒業や中学卒業の時点から最短で社会福祉士になる場合は表のとおりです。
高校卒業や中学卒業の時点から考えると、福祉系大学等に4年間通学するのが最短ルートと言えます。
4-2:転職サイトではなく転職エージェントを活用する
転職の方法にはさまざまな方法があります。
社会福祉士の資格を取得したばかりで、未経験で社会福祉士として転職するなら、転職サイトではなく転職エージェントを活用するのがオススメです。
なぜなら、転職エージェントには以下の5つのメリットがあるためです。
- 無料でアドバイザーがついてくれる
- 希望に合った求人を紹介してもらえる
- 履歴書・職務経歴書を添削してもらえる
- 面接対策してもらえる
- 年収交渉をしてもらえる
アドバイザーが企業と転職希望者との間に入り、適正な年収に向けた交渉までしてくれるため、手間がかからないのがポイントです。
社会福祉士の未経験者にオススメの転職エージェントは以下の2つです。
この2つの転職エージェントなら、未経験者向けの求人も多く、初めて社会福祉士として働く方でも安心して求人を見つけられます。
ぜひ、これらの転職エージェントを活用して転職先を探してみましょう。
5章:社会福祉士として働いていた筆者の転職体験
この章では、HSPであり、社会福祉士の資格取得後に就職、転職経験のある筆者の体験談を紹介します。
社会福祉士の転職経験がある筆者が感じたことは、以下の2つです。
- 自分に合った職場を探すことが大切
- 求人票と実際の職場環境は異なる場合がある
以下で詳しく説明します。
5-1:自分に合った職場を探すことが大切
転職して1つ目に感じたのは、自分に合った職場を探すことが大切だという点です。
筆者は福祉系大学に通って社会福祉士国家資格を取得し、最初の就職をしました。
その結果、この職場は自分には合わないと感じました。
最初の職場が自分に合わなかった理由は、職場と自宅が隣にある立地で、仕事とプライベートの切り替えが難しかったからです。
徐々に精神的に疲弊し、退職しました。
その後、ハローワークの個別相談で求人紹介を受けて応募した結果、次の職場でも社会福祉士として就職が決定します。
2つ目の職場では、社会福祉士も複数在籍して相談業務という大きな役割が与えられており、給与などの待遇も良い職場だと感じました。
職場によって待遇や環境、業務内容がまったく違うことに驚きました。
今の職場は自分に合わないと思っても、別の職場だと自分の希望に合うこともあるため、職場を変えてみるのがオススメです。
5-2:求人票と実際の職場環境は異なる場合がある
転職して2つ目に感じたのは、求人票と実際の職場環境とは異なる場合があることです。
2つ目の職場では、日中は居宅訪問、夕方~夜は資料作成で毎日のように残業が続き、帰宅すると日付が変わっていることもしばしばありました。
結局、体調を崩し2度目の退職となりました。
業務量が多いことから他の職員の方も疲弊しており、職場の雰囲気はあまり良くなかった印象です。
後から考えると、ハローワークで聞いていた基本残業時間とは異なるものでした。
前もって職場を見学するなど、自分でも職場環境の確認をしっかりとしておくべきだったと痛感しています。
まとめ:HSPは社会福祉士に向いている
HSPに社会福祉士が向いている理由は、以下の6つです。
- 共感力が高いから
- 人を喜ばせることが好きだから
- 少しの変化でも気づきやすいから
- 現状に満足しないから
- HSPであることに自信を持てるから
- 慎重に取り組めるから
利用者への細やかな対応が求められる社会福祉士は、HSPに向いていると言えます。
しかし、環境に左右されやすいHSPは、人と接する職業である社会福祉士の仕事で悩むことも多いのではないでしょうか。
HSPが社会福祉士の仕事で悩んだらすべきことは、以下の5つです。
- 自分の存在価値=仕事ではないと意識する
- プライベートと仕事を分けて考える
- 専門性を上げるために資格を取る
- 労働環境を変えるため違う職場に移る
- 自分に向いていないと感じるなら転職する
現在の業務が自分にとって負担だと感じるなら、まずは職場を変えて違う環境に移ってみるのがオススメです。
また、HSPを生かして未経験から社会福祉士に転職したいという方は、以下の方法を取りましょう。
- 社会福祉士受験資格を満たして国家試験に合格する
- 転職エージェントを活用する
社会福祉士として働くには、学歴ごとに分かれた取得ルートで受験資格を満たし、社会福祉士国家資格に合格することが必要です。
また、転職エージェントは無料で担当アドバイザーがつき、求人紹介から年収交渉までしてくれるため、オススメです。
HSPの特性を生かし、社会福祉士として活躍していきましょう。